日本画壇を代表する松村公嗣(1948年―奈良県出身)は、2010年に故郷の奈良・春日大社へ絵巻を奉納、2011年からは『文藝春秋』の表紙絵を手掛けるなど、近年全国的に注目を集めています。松村は、愛知県立芸術大学で片岡球子のもと、日本画を学び、その後同大学で教鞭をとりながら、国内外で出会った風景や人々、日本の四季の移ろいや神事など、幅広い画題に取り組んできました。2013年4月からは、愛知県立芸術大学学長として、益々のご活躍が期待されています。本展では、長年に亘る制作の拠点・愛知で、初の公募展入選作「漁婦」から、同人推挙後の院展受賞作「ベナレス」(2004年・文部科学大臣賞)、「はだか祭」(2007年・内閣総理大臣賞)、そして初公開作品まで画業45年の中で生み出された珠玉の作品を展覧します。中でも、春日大社奉納の全六巻・総延長65mもの「平成おん祭絵巻」は5年の歳月を費やした大作であり、県内初公開となります。そして、2011年1月から取り組む『文藝春秋』表紙絵の原画(2011年1月~2012年12月の2年分)は全国初公開!松村の豊かな発想、日本画技術が凝縮した作品をご堪能ください。
★特別公開:春日大社奉納「平成おん祭絵巻」全六巻 ※絵巻は前後期で展示替