日本美術院は1898(明治31)年、岡倉天心によって創立されました。
天心のもとに集った画家たちは、課題制作によって日本画の研究を深め、その成果を問うものとして日本美術院展覧会を開催しました。
やがて、主力画家の海外留学や経営難によって一時は活動の休止を余儀なくされますが、天心の病没を機に、1914(大正3)年、横山大観らが中心となって再興第1回院展を開催。日本美術院を再興しました。以来、「日本美術院は芸術の自由研究を主とす 教師なし先輩あり 教習なし研究あり」の精神を受け継ぎながら、多くの優れた画家たちが新たな日本画の創造に挑戦し続けてきました。
2013年は岡倉天心の生誕150年・没後100年を記念する年でもあり、院展にはますます注目が集まっています。
本展では、2012年度の文化勲章を受章した松尾敏男ら日本美術院同人作家の新作32点をはじめ、受賞作品、および九州出身・在往作家の入選作品を含む69点を展示します。