今回は、東広島市の特産品である、渋柿の西条柿から展開して「渋」をテーマに開催します。
西条柿は、東広島市に所在する長福寺に伝わる縁起や和漢三才図絵から、中世から近世にかけてこの地が西条柿の産地として知られてきました。西条柿は渋柿ですが、渋柿の「渋」は酒造りの酒袋などに利用されるなど、人々の暮らしにも活かされてきたのです。
また「渋」の言葉からは、舌がしびれるような感覚のほか、派手ではなく落ち着いた趣や味わい深い様子などが思い浮かびます。
本展覧会では、西条柿から展開した「渋」をキーワードに、様々な分野で活躍する作家たちが、絵画・写真・工芸・インスタレーションなどの作品で、それぞれの「渋」を表現しています。
多くの来場者の方に、作家たちが織りなす「渋みの世界」をご堪能いただければ幸いです。