第1部
芹沢銈介の燐票・書票
芹沢銈介は、小さいものへの格別の愛着を持っていた人といえます。作品の中にも燐票、書票(※)といった、数センチ四方しかないものがあり、その数は数百種以上にのぼります。草花、動物、人物など、模様の種類が非常に多いばかりでなく、絶妙な配色のもとに豊富なアイデアが盛り込まれており、一つ一つがまさに小さな世界を形成しています。どんなものにも手を抜かない制作に対する誠実さと同時に、仕事で人を喜ばせたいという芹沢の姿勢が強く感じられます。また芹沢の収集品(世界の工芸コレクション)にも小さく愛らしいものが非常に多く、その代表が世界各国の人形や小布といえます。
本展覧会では、第1部として芹沢銈介の燐票・書票200点を、第2部として芹沢の収集品から、愛らしい人形と小布100点をお楽しみいただきます。また、特別出品として、芹沢銈介が孫にあてた絵入りの楽しいハガキも展示します。
※燐票…マッチのラベル、書票…蔵書に貼るための名前入りのラベル。蔵書票。
第2部
芹沢銈介の収集品より 人形と小布