30年間の収集の成果を一堂に
北海道立旭川美術館は、1982(昭和57)年に開館し、以来、「道北の美術」ならびに「木の造形」という、大きなふたつのテーマのもとに、作品収集を行ってまいりました。
これまでの30年間に653点の作品がコレクションされております。このたび、「天と地と人と 道北の美術コレクション選」ならびに「木の造形100選」というふたつの展覧会によって、この30年間における作品収集の成果を一堂にご覧いただこうとするものです。
北海道北部地域に生まれ、あるいは居住した美術家の秀作を対象に、油彩、日本画、水彩・素描、版画、彫刻、工芸等の幅広い分野の美術作品427点がこの30年間に収集されてきました。本展では、「天と地と人と」をテーマに、約50点の作品をご紹介いたします。
大雪山をはじめ北海道を代表する山岳をモティーフとする雄大な風景画。石狩川や忠別川などをモティーフに「川のまち旭川」の魅力を描き出した絵画。ゆたかな生活感とともに描かれた街や人々の情景。抽象的な線と色彩の構成による作品の中にも、澄明で硬質な道北地方の光や空気にはぐくまれた、洗練された造形感覚を、感じることができるのではないでしょうか。