1972年に絵本作家としてデビューしてから、葉祥明はたくさんの作品を描いています。現在も意欲的に制作を続け、その点数は6500点を超えました。毎年増える作品の中でカレンダーのために書き下ろした作品群があります。医療機器メーカー・テルモ株式会社は2004年以降、葉祥明の作品を企業カレンダーの絵柄として使用してきました。優しい色合いで描かれる作風は、テルモの「人に優しい医療」というビジョンに合い2014年で10年目になりました。作品総数は66点にのぼります。
初期の葉祥明らしいメルヘン作品から、2009年・2010年は「Around the World」をテーマに世界を描き2011年から「DEAR PLANET EARTH」のコンセプトの元、地球の大自然を描いてきました。依頼を受け大自然を描くことは、自身の作風の枠を超え更なる高みへと昇るきっかけとなったと言え、普段の葉祥明作品とはひと味違った魅力を見ることが出来ます。世界中を描いた作品群は、なかなか足を運ぶことの出来ない場所へ、そして行った事のある思い出へと…私たちを世界旅行へと誘います。本展では66点の中から10年を振り返ることの出来る作品を厳選して展示致します。
北鎌倉の小さな美術館から、世界を感じてみてはいかがでしょうか。