小林聡子は、今年度のセゾンアートプログラム 美術家助成プログラムの受賞者です。このGRANTは、25歳から35歳までの美術家を対象として公募し、受賞者には制作費各50万円を助成し、セゾンアートプログラム・ギャラリーで個展の機会を与えるものです。今年も158件と各地から多数の方に応募いただきました。3年目を迎えた今回は、外部から2名の審査員をお招きし、篠原資明氏(京都大学教授)、中村敬治氏(美術評論家)が選考にあたってくださいました。今年度の受賞者のひとりである小林聡子の個展を下記の内容で開催いたします。 小林聡子は多摩美術大学大学院を卒業。在学中から、作ったものと拾ってきた素材(ガラス・プラスチックやアクリル・ネットなど)を組み合わせたインスタレーションを制作してきた。その素材は透明感と通気性のある青色であることが多く、「青」は自分自身を一番反映する色として、初期からさまざまな素材や表現を通して使用されている。どこかはかなげで不安定で、光を透過し、風をはらむなど周囲をとりこみ、作品を取り囲む空間全体が作品として感知される。繊細でこまやかなものの選択や微妙な配置により、その空間は瑞々しい気配に満たされたものとなる。セゾンアートプログラム・ギャラリーでは、過去の作品とギャラリー空間に合わせた新たなインスタレーションを展開する。