セゾンアートプログラム・ギャラリーの2002年初の展覧会は「宇佐美圭司 ドローイング展」を開催いたします。 1963年の南画廊での初の個展から現在に至るまで、常に注目されながら制作と発表を続けている宇佐美圭司は、一貫して「絵画の在り方」を追求してきました。 今回展覧する「100枚のドローイング」は1978年から約2年かけて制作された作品です。その間、宇佐美はそれまでの油絵の制作を止めて、初心に帰るようにしてドローイングを描いたと語っています。制作の原点とも言えるドローイングに立ち返ることで、新たな絵画の可能性を掴もうと試みたのです。 本展では、セゾン現代美術館(軽井沢)の収蔵品より「100枚のドローイング」と「ホリゾント」のシリーズから十数点を展覧いたします。 宇佐美圭司 USAMI KEIJI 1940年 大阪府吹田市に生まれる。 1958年 大阪府立天王寺高校卒業後、東京に住む。 1970年 「EXPO`70」鉄鋼館に「Encounter`70」を制作。 1972年 ロックフェラー三世財団の招聘でニューヨークに滞在。 1976年 日米文化会議出席。 1983年 美術文化振興協会賞受賞。 1989年 第21回日本芸術大賞受賞。 1990年 武蔵野美術大学油絵科教授となる。 1991年 福井県越前海岸にアトリエを建てる。 1993年 『心象芸術論』(新曜社)を出版、宮沢賢治奨励賞を受賞。 1996年 武満徹とのコラボレーション「時間の園丁」を制作。 1998年 宇佐美爽子との共同制作により、新国立劇場に厚木凡人とのコラボレーション「ゆるやかな坂道」舞台装置を制作。 2000年 京都市立芸術大学油画科教授となる。