今日に至る茶の湯の歴史上に燦然と輝く茶聖・千利休。織田信長、豊臣秀吉のもとで茶の湯を「総合芸術」の域にまで高めました。一方、戦国武将として天下人に仕え、茶人としては利休の門弟であった古田織部。利休が大成した茶の湯を引き継ぎながらも、独自の表現を好み、利休亡きあとの茶の湯界に大きな影響を及ぼしました。この度の展覧会では、茶の湯の美術館を標榜する畠山記念館の茶道具コレクションから、利休と織部ゆかりの品を中心に、彼らが活躍した時代の作品を交えてご紹介し、二人の茶人の求めた美のかたちを探ります。深まりゆく苑内の秋の趣とともにお楽しみください。