本展覧会「Just Another Diamond Day」は、岩城芳子にとって小山登美夫ギャラリーでは初となる個展です。
陶芸を学んだ多治見から宮城へ2007年に転居した岩城は、制作環境の変化から、野焼きという岩城にとってあたらしい技法を模索しはじめました。唐三彩の女人像のようなふっくらとした表情が印象的な出展作は、ブロンズにも似た光沢をもっていますが、これは釉薬ではなく、半乾きの状態の粘土の表面を磨き上げ、じっくりと蒸しながら焼くことで得られるものです。
岩城はこれまで旧姓の平田よしこの名前で制作活動をしてきました。母になり、宮城での質実剛健な暮らしの延長で制作される彼女の作品は、愛らしいだけでなく、それまでにない力強さを備えるようになりました。みなさまこの機会にぜひご高覧ください。