現代の美術状況は、常に多様な変化を遂げながらその一瞬一瞬を私達に示しています。当然それは地域的に限定されるものではありませんが、私達の身近なところで現在展開している、いわば同時代的な美術動向を把握することは、地域毎の芸術文化を育むうえで非常に重要なことだと考えられます。
本美術館は、そうした視点から「現代の美術・今日の状況展(1986年開催)」を始めとした展覧会を開催しております。目まぐるしく移り変わって行く時代の潮流の中で、着実な制作活動の歩みを見せる作家が、広島を中心とした地域で今現在、どのような美術状況を展開しているのか、15年にわたり紹介してまいりました。
「女性の美術」シリーズでは、このような作家のうち女性作家に焦点を当て、過去2回開催しております。(1990年3月開催「女性の美術・広島の状況展」、1998年2月開催「女性の美術・広島の同時代表現」)
第3弾に当たるこのたびの展覧会では、鋭い感性で表現活動を展開し続けている作家20人による作品を展観することによって、今日の美術動向の一側面を探ってみようと企画しました。出品作家は次のとおりです。
石下 早苗・井上 三津子・いわむら 穂波・金本 啓子・古庵 千恵子・児玉 伸子・小原 よう子・社河内 綾子・菅坂 安子・杉谷 冨代・住本 弥綺子・瀬戸 理恵子・平 久美子・積山 ミサ・難波 英子・難波 佳子・浜本 一絵・藤川 素子・増田 ひで子・三桝 明子