「祈り」という行為は、古代の呪術的な表現からはじまり、神や仏への帰依によって、様々な形を生み出しました。本展覧会では、古鏡や土器、平安時代(12世紀)の大日如来坐像(重要文化財)をはじめとする仏像や仏画のほか、仏教芸術を荘厳するために発達した截金技法による現代作品など、当館の収蔵作品の中から時代やジャンルを超えて「祈りの形」をご紹介します。その中には皆さまからのリクエストの多い刀の作品も含まれます。古墳から出土した供献用の刀をはじめ、武器としての側面を強め、所有者のステイタスともなった日本刀の名品の数々をご覧ください。数千年、数百年の時を越えて、今私達に守り伝えられた祈りの形を通して、先人の心に思いを馳せて頂ければと思います。