「イッツ・ア・スモールワールド」のデザインを手がけ、ディズ二-・スタジオで活躍した女性アーティスト
メアリー・ブレアは、ディズニー・スタジオで活躍したアーティストです。1950年代、「シンデレラ」「ふしぎの国のアリス」「ピーター・パン」のコンセプト・アートを手掛けるなどの功績を残しました。その後フリーランスのデザイナーとなり、「わたしはとべる(I CAN FLY)」の挿絵や、今もディズニーランドで親しまれているアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」のデザインを担当し、多方面で輝かしい経歴を築きました。当時、働く女性には厳しい時代だったにも関わらず、メアリーは時に東海岸から西海岸へと飛び回り、責任ある仕事をこなしていました。そのような状況にありながら、彼女は常にやさしい母としての眼差しを忘れませんでした。メアリーの創造性は、家族との時間、子供たちへの愛情によって、より豊かになっていったのです。アーティストとして、妻として、そして母としての“しごと”をこなしたメアリー・ブレア。時を経た現代でもメアリーの作品は多くのアーティストにインスピレーションを与え続けています。
本展覧会は、多数の作品の中から、スタジオジブリが所蔵する作品を中心に、母として生きたメアリーに焦点を当てています。子供たちに対する想い、そして愛情に触れることができるこの機会をぜひお楽しみください。
スタジオジブリはメアリー・ブレアのアーティストとしての才能を高く評価し、回顧展を通じてご遺族との交流を深め、作品の修復・保管を目的に貴重な作品や資料を譲り受けました。本展覧会は、この所蔵作品を中心に展示いたします。