20世紀を駆け抜けた今 敏(こん さとし)は、現代の日本文化の象徴とも言える漫画とアニメーションの貴重な作品を世界に送り出してきました。本展では、絵を描くことにこだわり、人々に見られる事を意識し続けた今 敏の足跡をたどります。今 敏は、本学視覚伝達デザイン学科の卒業生でもあり、2008年から亡くなるまでの2年半は本学映像学科のアニメーション分野の客員教授でもありました。
本展では、今 敏が自らの夢を叶えるために想像し創作した作品約70点を展示します。「飯の食える絵描き」を目指した学生時代のデッサンや油絵、課題作品や卒業制作までの約30点。漫画家として緻密な線で現実と幻想が入り混じる世界を追い求めた作品約10点。アニメーション監督として多くの人々との共同作業により、緻密な線が音と動きと鮮やかな色彩で命を与えられたアニメーション作品約30点。これら原画などの貴重な作品資料を展示するとともに、夢をカタチにしてきた今 敏の足跡を一望する展示となります。
本展は、今 敏の作品などを管理するKON'STONE,Inc.の多大なるご協力を得て約70点の珠玉の作品がご覧頂けます。この機会に今 敏の夢の結晶を心ゆくまでご堪能ください。