没後50年 特別展示「児島善三郎と木田金次郎 1893-1962」を開催いたします。
日本近代美術を代表する画家のひとり、児島善三郎は、生年・没年とも木田金次郎と同じで、ともに今年没後50年の節目を迎えます。九州・福岡生まれの児島、北海道・岩内生まれの木田は、ともに独学で絵の道に進んだ共通点をもちます。
二科会を経て、一九三〇年協会、独立美術協会の創立に携わり、早くから中央画壇で活躍した児島と、道内の美術団体とも距離をおいて故郷岩内で活動してきた木田とは、一見何の接点もないように見えますが、終戦直後に児島が札幌に疎開し長期滞在していた時に、岩内を訪れ木田と出会ったという接点があります。
今回の展覧会では、児島の北海道滞在期の作品をはじめ、児島がその画業の中で目指した「日本的絵画」について、岩内という地域に根差した制作を重ね続けてきた木田の画業を通じて紹介しようとするものです。
まったく同時代に生きた二人の画家。児島善三郎と木田金次郎のそれぞれの画業が、岩内で紹介される初めての機会です。