鈴木コレクションは、掛川市内に工場をもつ実業家 故鈴木始一氏から掛川市に寄贈された近代日本画のコレクションです。鈴木氏は、製袋業などの事業のかたわら近代日本画等の美術品を数多く収集されました。
掛川市が、昭和54年(1979)全国に先駆けて生涯学習都市を宣言し、市政全体で教育・文化・芸術の振興に積極的に取り組むことを目標に掲げると、氏は掛川市が提唱する生涯学習運動に共感し、昭和54年に掛川市に愛蔵の近代日本画コレクション44点を寄贈して下さいました。このコレクションを生涯学習運動の推進と地域の芸術文化の振興に役立てていただきたいという氏の意志を受け継ぎ、当美術館では開館以来毎年展覧会を開催しています。鈴木コレクションは、日本的叙情を描いた作品が多く、わが国の近代日本画を語る上で欠くことのできない巨匠たちの作品を蒐集しています。