高濱浩子は「旅に恋するNOMAD」である。若き日、時おりパリを訪ねては素敵な手作り冊子を作っていた。絵描きになったあとも度々、異国への夢を語っていた。そしてインド、シャンティニケトン、スペイン・バルセロナ、そしてインド再訪。ゼンマイ カムパニーの素敵な「旅する切手」のシリーズがありそして今、ゲストを迎えての「はなしの旅」のシリーズを主宰している。そのDNAは貿易商であった父に縁っているのだろう。そうした時間、空間、体験が降り積もり層をなし、なおかつ透明な純粋性を失わないのは作家本人そのものが作品となっていることの証である。
・・・・・・・・・・・・・・・島田誠