フランス東部・アルザス地方の中心都市ストラスブールは,古くより交通の要衝として栄えた街です。アルザス地方は歴史的にドイツとフランスの争奪戦の舞台となりましたが,現在のストラスブールはブリュッセルと共に EU 議会が置かれる「欧州の首都」としてヨーロッパの融和を象徴すると同時に,美しい旧市街やクリスマス・マーケットで人気の観光都市でもあります。
本展は,ドイツとフランスの文化が交錯・融合する国際文化都市ストラスブールの10館の市立美術館・博物館の内,近現代美術館のコレクションを紹介します。アルフレッド・シスレー,ポール・ゴーギャン,ポール・シニャック,パブロ・ピカソなど美術史を華麗に彩る巨匠たちとともに,ロタール・フォン・ゼーバッハ,ジャン(ハンス)・アルプといったアルザス地方ゆかりの画家の作品により,印象派から20世紀を経て現代に至る西洋近現代絵画の多彩な展開をご覧いただきます。