ちひろ美術館は、絵本を人類の貴重な文化財と考え、世界の優れた絵本画家の作品や資料の収集、保存、研究、公開に努めてきました。現在、そのコレクション数は、35の国と地域、202人の絵本画家による約26,500点に及びます。
本展ではちひろ美術館コレクションのなかから、「人になった動物たち」をテーマに、10カ国17人の作家による34点の作品を紹介します。
服を着たり、二本足で歩いたり、表情豊かに微笑んだり……、絵本のなかには、人間のような姿で描かれた多種多様な動物がよく登場します。同時に、動物のような姿で描かれた人間も時折、登場することがあります。
絵本画家たちは愛情をこめ、手法や技法を駆使して、擬人化した動物を描いています。その姿は、各国の文化の違い、画家の個性によってもさまざまですが、動物を通して人間の本質が豊かに表されています。動物に託された画家たちの思いをご覧ください。