印象派絵画の巨匠、クロード・モネ(1840-1926)が43歳の時に居を構え、その後の半生を過ごしたフランスの小村、ジヴェルニー。この地で彼は睡蓮の池や日本風の太鼓橋を作り、植物の種を蒔いて庭造りに精を出しましたが、この庭は同時に彼の絵画的情熱を満たしてくれる対象ともなったのです。一辺が2mを越える大型カンヴァスに激しい筆触で試練と庭を描いた連作は、有名なオランジュリー美術館の壁面にその集大成をみることができます。
本展は国内外の「睡蓮」を主題とする大作30点で、これまで日本でまとめて紹介されることのなかったモネの晩年芸術の神髄を伝える貴重な機会です。川村記念美術館の展示室いっぱいに睡蓮の庭が広がります。