岡山市に生まれ、戦後はドキュメンタリー写真に進んだ山﨑治雄(1908-1987)を紹介する特別展示は、第4回目に吉備路の写真を取り上げます。
山﨑治雄は備前、備中のみならず、美作、備後を含めた地域を「吉備路」としてまとめていました。これは古代の吉備国に通じます。非常に多数の作品が含まれていますので、第3回目の展示(2012年9月5日[水]-10月8日[日・祝])では、「美作路」として、美作を撮影した作品を紹介しました。今回の展示では、岡山市一宮から総社市に通じる古代山陽道に沿った、いわゆる狭義の吉備路を撮影した作品を取り上げます。このなかには、吉備津神社や多くの遺跡が含まれます。
岡山の代表的な観光地として知られている地域ですが、風景や文化財、そして人々を捉えた写真は、記録として貴重なだけでなく、吉備路の魅力を存分に伝えてくれるものです。