- タイトル等
2012年 第1期常設展
高度経済成長期の鼓動 1962-1964年
うるしの技(わざ)蒟醤(きんま)
- 会場
- 高松市美術館
展示室1 展示室2
- 会期
- 2012-04-06~2012-06-17
- 休催日
- 月曜日(ただし休日の場合は翌日), 4月30日(月・祝),5月1日(火)は開館
- 開催時間
- 9:30~17:00
ただし特別展開催期間中(4月13日~5月20日)の火~土曜・祝日は19:00まで
入室はいずれも閉館30分前まで
- 観覧料
- 一般 200円 (160円)
大学生150円 (120円)
高校生以下無料
*( )内は団体20人以上の料金
*65歳以上の方(長寿手帳等が必要)は入場無料
*身体障害者手帳・療育手帳または精神障害者保健福祉手帳所持者は入場無料
- 主催者
- 高松市美術館
- 概要
概要 展示室1 「高度経済成長期の鼓動 1962-1964年」
今年、1月に東宝映画『ALWAYS 3丁目の夕日'64』が上映されました。この映画は、東京オリンピック開催の年を舞台に、日本全体がオリンピック景気に沸き、活気にあふれていた頃が映し出されています。この映画にも描かれていた1960年代は、日本にとって戦後の復興から新たな成長の時代へと急速に歩みはじめた時代でした。62年には、東京都が世界初の1000万人都市になり、63年には、アメリカのケネディ大統領暗殺事件が初の宇宙テレビ中継により報道、戦後日本復興の象徴的存在だったプロレスラー力道山の死、また、初のテレビアニメ「鉄腕アトム」が放送開始、そして64年には、東海道新幹線開通、東京オリンピック開催などの出来事がありました。この時代の社会的状況の変化を反映するように、美術界においては若い芸術家たちにより数々の前衛的作品が生み出されてきました。作品には、時代の空気を享受するかのような表現がなされる一方、欧米の新たな美術動向に触発された作家たちが海外へ活躍の場を求めだしました。
このたびの展示では、白髪一雄のアクション・ペインティングによる《天威星雙鞭呼延灼(てんいせいそうべんこえんしゃく)》や工藤哲巳の当時の社会を揶揄したような《あなたの肖像》、海外へ活動の場を求めた篠原有司男、堂本尚郎などの作品を紹介し、日本の戦後美術にとっての新しい表現手段を求めた時期に活躍していた作家たちが時代に何を感じて制作してきたのか、前衛的美術作家20人による24点の表現形態を当時の世相とリンクしてタイムスリップさせながら楽しんでいただきます。
概要 展示室2 「うるしの技(わざ)蒟醤(きんま)」
現在の「讃岐漆芸」は、江戸時代に高松藩主松平頼重のもと保護奨励され、藩主に重用された玉楮象谷(たまかじぞうこく)が、明時代の存清(ぞんせい)、蒟醤(きんま)、紅花緑葉(こうかりょくよう)など中国伝来の漆塗技法を研究したものです。 蒟醤(きんま)は、漆塗りの面に剣で文様を彫り、その凹みに色漆を埋めて研ぎだす技法です。この技法は数々の漆芸作家によって現代に引き継がれています。なかでも讃岐漆芸の祖といわれる象谷を研究していた磯井如真(いそいじょしん)は、凸版写真印刷からヒントを得た「点彫り蒟醤」を創案し、1956(昭和31)年、重要無形文化財蒟醤保持者に認定されました。また、如真の三男である磯井正美は、均一の平面に斑文を生じさせる独自の蒟醤技法などにより、1985(昭和60)年父、如真と同じ蒟醤保持者に認定されました。さらに、太田儔(おおたひとし)は、籃胎(らんたい)を素地とした「布目彫り蒟醤」により、1994(平成6)年、重要無形文化財蒟醤保持者に認定されました。このように古くからの蒟醤技法を研究することにより、新しい技法が生み出されて漆芸作品は、日々発展しています。
このたびの展示では、江戸時代に研究されてから今日まで受け継がれてきた技術や新たに創案された技法などによる蒟醤表現の多様性を12作家30作品でお楽しみいただきます。
- イベント情報
- ギャラリートーク
担当学芸員によるギャラリートーク
日時 2012年6月2日(土) 14:00~
料金 無料(ただし展覧会観覧料は必要です)
場所 常設展覧会場
- ホームページ
- http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kyouiku/bunkabu/bijyutu/ex_permanent/p241.html