およそ千年の歴史を誇る日本刀のうち、桃山時代の慶長元年(1596)以後に制作されたものを「新刀(しんとう)」と呼びます。新刀の刀工たちは鎌倉~室町時代の優れた古刀をモデルとしながらも、独自の作風を創り出し、時代の流行に応えていきました。
本展では、戦国時代に磨上(すりあ)げられた(短く直された)古刀にはじまり、江戸時代の諸藩お抱え刀工の作刀や幕末の新々刀(しんしんとう)までを出陳し、併せて華麗な意匠の拵(こしらえ)(鞘(さや)などの外装)も展示いたします。また江戸時代初期の制作とされる重文「四条河原遊楽図屏風」を特別出品し、そこに描きこまれた風俗を、江戸時代の印籠(いんろう)・根付(ねつけ)や装剣小道具とともに紹介します。
サムライたちの愛した洗練されたデザインをご堪能ください。