20世紀の初めに生を享け、ベルリンでダダや構成主義などの新興芸術を吸収して1923年に帰国、まもなく「マヴォ(MAVO)」や「三科」といったグループの活動を通じて大正末期から昭和初期にかけて日本の近代美術に決定的な影響を与えた村山知義(1901-1977)。物体を貼り込んだ造形作品や、トランスジェンダーなダンスパフォーマンスなど、ジャンルを横断した目覚ましい活動は、同時代に多くの共感者を生み出しました。
本展は、1920-30年代に展開された美術の仕事を中心に、その時代背景を伝える国内外の作品・資料を参照しながら、村山知義の宇宙的な多様性を紹介する、初めての大規模な個展です。