平成13年(2001)は、徳川家康が慶長6年(1601)に東海道に宿駅を設定してから400年の記念の年にあたります。江戸時代を通して東海道は、江戸と京都を結ぶ重要な道でした。その役割は政治的なものにとどまらず、あらゆる人々や文物が往来し、流通経済を促進させるとともに多くの文化を生みました。そしてその東海道を支えていたのが、各地に設置された宿場でした。川崎宿は遅れて設置された宿場でしたが、多摩川における六郷の渡し場として交通の要衝地であり、また川崎大師への参詣にも代表されるような江戸市民の行楽地でもありました。
そこでこの展覧会では、道としての東海道の起点である日本橋から川崎宿までの名所や名物などとともに、川崎宿の実態や景観、また宿内で起きた事件などを、屏風絵や錦絵などの絵画資料や古文書などから広く紹介したいと思います。
なおこの展覧会は、神奈川県博物館協会が中心となって加盟館同士で相互協力を図り推進している、東海道400年記念事業に参加し、開催するものです。
多彩なイベントや、県内の博物館と共同で行うスタンプラリーやクイズラリーも行いますので、ぜひお楽しみください。