世界的なアニメーション作家であり、人形美術家として数々の名作を世に送り出してきた川本喜八郎氏。川本喜八郎氏といえば、『花折り』『火宅』などのアニメーション作品のほか、NHK人形劇『三国志』の人形美術を担当し、お茶の間の人気を博しました。
1993年には、氏の長年の夢であった、吉川栄治氏の『新・平家物語』を原作とするNHK人形歴史スペクタクル『平家物語』が放送され、平清盛、源義経をはじめとする源平の人形たちが、氏の独自の世界観により具現化されました。それから約20年後、2012年のNHK大河ドラマに『平清盛』が決定し、改めて源平の戦いに熱いまなざしが向けられそうです。
本展ではこの機運の中で、一人の人形美術家が追い求めた高い芸術性を、平家物語の人形たち約50体で展観します。