佐賀県教育委員会では、平成22年度から佐賀の幕末明治期の人物をシリーズで紹介する「佐賀偉人伝」を刊行しています。御好評をいただいております第一作「鍋島直正」、第二作「大隈重信」に続いて、今月10日、第三作「岡田三郎助」がいよいよ刊行されます。
これを記念し、当館所蔵・寄託の岡田三郎助の珠玉の名品の数々を展示します。
岡田三郎助は現在の佐賀市八幡小路に生まれ、明治29(1896)年、黒田清輝、久米桂一郎らとともに新風洋画団体白馬会を創設します。その翌年文部省留学生としてフランスに赴き、帰国後は東京美術学校(現東京藝術大学)の教授となります。昭和12(1937)年、第一回の文化勲章を受章、明治、大正、昭和の三代にわたり画壇のリーダーとして、日本近代洋画史に大きな足跡を残しました。
今回の展示では岡田三郎助の人物画を紹介します。繊細な筆致により描かれる気品に満ちた女性像の数々は、岡田芸術の代名詞としてことに有名であり、今も私たちの心を魅了し続けています。その至高の美の世界をぜひ御堪能ください。