中国のやきものの長い歴史において、青磁と染付は、青いやきものを代表する存在です。
青磁は、ブルーとも緑とも呼べない微妙な色でありながら、中国人が理想の青を追い求めた青いやきものであり、染付(中国の呼称は青花)は、白地に鮮やかなコバルトブルーで絵付けをし、その自在な文様表現を追い求めた青いやきものです。
この2つの青いやきものは、中国の人々のみならず、周辺アジア諸国の人々をも魅了し、中国文化への憧れの象徴として迎えられ、それぞれの国においても独自の発達を遂げます。
このたびの展覧会では、館蔵の東洋陶磁コレクションより、青磁と染付を中心とした青い色のやきものを展観し、涼やかさを演出する青、緑、藍といったさまざまな「青」のうつわの魅力をご紹介します。