当館では芸術分野のコレクションのうち、美術資料は主に西洋と日本を地域的区分として、古代から現代までの絵画、彫刻、版画、工芸など、約1,400点を収蔵しています。美術資料は、開館以来、企画展や発表展以外の期間に常設的な展示をしてきましたが、スペースの関係で展示できた資料には限りがありました。そこで、今回美術資料コレクションの中から、展示機会が少なかった資料を紹介する展覧会を企画しました。
展示する資料は、16世紀から19世紀にかけてのイコン(聖像画)やイタリア絵画と故藤沢武夫氏寄贈のイタリアを中心とした20世紀美術、および日本人作家の作品になります。イコンは2009年度に特別展「イコン 聖像画の世界」としてコレクションのすべて(全71点)を公開しましたが、その後もイコンを見たいという問い合わせが多いため、このコレクション展でもいくつかを展示します。藤沢氏寄贈の作品では、ブーリ、プランポリーニ、マストロヤンニ、コンサグラ、シローニ、フォットリーブ、カルダーなど欧米の作家たちの絵画、彫刻、版画などの作品を紹介します。また日本人作家では、片岡京二、海老原省三、山田貞實、田中春弥、田中稔之、後藤和信などの作品を展示いたします。
このコレクション展は今後定期的に継続させ、できるだけ多くの所蔵資料を紹介していきたいと考えています。皆様のご来館をお待ちしております。