星野富弘の第一作『愛、深き淵より。』は1981年に立風書房(現学研パブリッシング)から出版されました。24歳の時、事故に遭い、長い闘病生活を送った星野が、入院当初の苦闘からやがて希望を見出すまでの9年間を克明に書き綴ったものです。単なる闘病記録ではなく、精神史というにふさわしいこの本は現在までに多くの方に読まれ続け、140万部を超えるロングベストセラーとなっています。
本展覧会では、会期を前期と後期に分け、書かれた一本の線や描かれた一筆に、生きる希望のみなぎっている当時の文字や絵を、文章とともに取り上げて展示します。