スイスで活躍し、世界で最も優れた絵本画家の一人であるフェリックス・ホフマン(1911-1975)の生誕100周年を記念する展覧会。
ホフマンは、「おおかみと七ひきのこやぎ」や「ねむりひめ」、「クリスマスのものがたり」、「グリムの昔話」(全3巻)など数々の絵本を手掛け、世界中の子どもたちから愛されています。日本では絵本の仕事がよく知られていますが、絵本のみならず本の挿絵、版画、壁画、ステンドグラスなど、確かなデッサンと力強い筆遣いを特徴とする多くの美しい作品を残しました。
本展では、世界的にも有数のコレクションを誇る「小さな絵本美術館」(長野県)の所蔵品から、父親として4人の子どもたちに特別に贈った4冊の手書き絵本「ラプンツェル」「ねむりひめ」「おおかみと七ひきのこやぎ」「七わのからす」や、その製作のための原稿とリトグラフをはじめ、「クリスマスのものがたり」「聖書物語」「ヨッケリ梨をとっといで」「グリム童話」などの絵本のための水彩画やリトグラフ、絵本以外の活動からステンドグラスの下絵や壁画の試作など、約250点を展示し、日本ではあまり知られていないホフマンの芸術を紹介します。