雅びの世界と浮世を行き来する風流公子 酒井抱一生誕240年記念
酒井抱一(1761-1828)は姫路酒井家という名門大名家の次男として生まれ、琳派の画風を江戸で再興した画家として知られています。宗達、光琳が京都で確立した琳派の華麗な画風を、抱一は全く新しい支店でとらえ、江戸に広めました。
抱一生誕240年にあたる2001年は、秋の特別展琳派シリーズ第4弾として、この酒井抱一を中心とする江戸琳派を取り上げることとなりました。
本展は、抱一の多彩な絵画活動はもとより、ユニークな生涯や個性豊かな人物像にも光を当て、その実像を明かにするものです。また、彼の確立した江戸琳派の諸作品、すなわち、鈴木其一、池田孤邨らの優品を通して、画風の豊かな広がりを展望します。江戸琳派の多数の絵画・工芸・資料で構成する本展は、酒井抱一と江戸琳派を捉える、またとない機会となりましょう。