山本昇雲(やまもと しょううん)は、現在の高知県南国市出身の日本画家です。
1870(明治3)年生まれの昇雲は、柳本洞素や河田小龍に学んだ後、大阪を経て上京しました。日本画家として展覧会に美人画や花鳥画を出品するなどの活動だけでなく、明治・大正のベストセラー雑誌『風俗画報』の表紙や挿絵に全国各地の事件や風俗、風景などを描く報道画家としても活躍しました。
また、明治末から大正時代にかけて当時の技術の粋を尽くした木版画作品《今すがた》《子供あそび》《四季のながめ》などを制作した、最後の浮世絵師の一人でもあります。
1965(昭和40)年に96歳で亡くなるまで、明治・大正・昭和の長きにわたり活躍した山本昇雲の掛軸、屏風、浮世絵、書籍資料など83点をご紹介いたします。