豊かな水と緑に恵まれる日本の自然は、四季折々の風景や草花が織りなす様々な表情によって彩られています。私たちの心をとらえて離さないその美しさは「花鳥風月」という言葉で表され、日本人の美意識や自然観を象徴しています。日本画家はこの「花鳥風月」の世界を、繊細で優雅、そして情感豊かに表現しており、画家の眼と心を通して表された作品の数々は、四季への想いが込められているといえるでしょう。
この展覧会では、「花と緑」をテーマとする近現代の日本画を数多く所蔵している佐藤美術館のコレクションの中から、東山魁夷や小倉遊亀、加山又造ら65作家の花鳥画、風景画あわせて66点を紹介します。私たち日本人の心にある「花鳥風月」の世界をお楽しみください。