めぐる階段、細い坂道、住む人の静かな息づかいを感じさせる小さな家々。
多摩市在住の現代陶芸作家、川崎毅(1942-)は1980年代から「街」をテーマとした作品に取り組んできました。作品に登場する街並みは、作家が「家形」とよぶ三角屋根の家のかたちのモチーフを構成することで作られており、そのシンプルな家形の組み合わせと技法や材質の変化が、見る人の想像力を刺激する様々な街の風景を作り出しています。
本展では、福島サト子氏よりご寄贈品を受けた全26点の中から、作家自身が選択した「街」、「匣(はこ)」をテーマとする作品16点をご紹介します。小さな家々をたずねながら、自分だけの心の風景をぜひ見つけてください。