18世紀末に発明されたリトグラフ(石版画)。
版面に描いた線を、そのまま版画としてうつしとることができるという自由さが、多くの画家をひきつけました。
手で描いた線の調子やタッチなど、画家の個性がはっきり見てとれるのがリトグラフの大きな特長です。力強い描線の作品、羽のように柔らかなタッチの作品、ビロードのように深い黒を活かした作品、美しい多色刷りの作品など、同じ技法でありながら表現の幅の広さは驚くほどです。
本展では所蔵品から19世紀フランスを中心としたリトグラフの優品約120点を紹介します。さまざまな表情をみせる、美しいリトグラフの世界をお楽しみ下さい。