『ルリユールおじさん』(2006年)、『大きな木のような人』(2009年)、『まつり』(2010年)をはじめとする創作絵本や、宮沢賢治作品に取り組んだ『よだかの星』(1986年)、『水仙月の四日』(1995年)などの作品で知られる絵本作家・いせひでこ。いせひでこは北海道に生まれ、東京藝術大学大学院在学中にパリに遊学します。帰国後、児童書の挿絵や絵本の仕事を始め、徐々に絵と文章の両方を手がける現在のスタイルを確立していきます。
自らを“旅する絵描き”と称するいせひでこは、さまざまな風景を求めて旅に出ます。丹念な取材の末に生み出された絵と、それをより引き立たせるシンプルな言葉で綴られた数々の作品は、旅なくして誕生することはなかったでしょう。
本展では、“旅する絵描き”をキーワードに、言葉と絵が融合した総合芸術である、いせひでこの作品世界を原画や関連資料によってご紹介します。
どうぞお楽しみに。