今年、2011年は佐賀城が完成した1611(慶長16)年から400年という節目の年にあたります。これを記念して、徴古館では江戸時代から佐賀藩主鍋島家に伝わる貴重な御人形を特別公開します。徳川家から嫁いだ10代鍋島直正夫人の葵御紋付御所人形や、佐賀城を飾ったと思われる右大臣・左大臣人形は、このたび専門家による修復を終えてお披露目の運びとなりました。また明治天皇の孫にあたる13代鍋島直泰夫人のご実家である朝香宮家に伝来した次郎左衛門雛の女雛も江戸時代後期の貴重な雛人形です。これら江戸時代の御人形が揃って公開されるのは、じつに10年ぶりとなります。
なお今回は、葵御紋付御所人形の公開にあわせ、徳川家から嫁いだ夫人の実際の葵御紋付婚礼調度も展示します。毎年好評をいただいております侯爵鍋島家歴代夫人の雛人形・雛道具の大雛壇飾りも例年通りお楽しみいただけます。鍋島家の歴史と品格あるおひなさまが、皆さまのご来館をお待ちしています。