染色家・芹沢銈介は、型染を始めてまもないころから最晩年まで、屏風の制作を手がけています。芹沢にとって、大画面を持つ屏風は、型染の可能性に挑み、あふれんばかりの創意を発揮できる、大切な舞台でもあったといえます。本展では、「伊曾保物語六曲屏風」(1932)などの初期作品から、「丸紋いろは六曲屏風」(1963)、「いろは文二曲屏風」(1973)などの代表作まで、主要な屏風作品18点を全館にごらんいただきます。
また、静岡市美術館の開館記念展〈Ⅲ〉「棟方志功 祈りと旅」(2011年2月11日~3月27日)に協賛して、小企画展「芹沢銈介と棟方志功」を開催します。芹沢、棟方それぞれによる「釈迦十大弟子」の他、芹沢が愛蔵していた棟方の書「愛染」などを展示し、両巨匠の交流をふり返ります。