現代彫刻美術館は、20世紀後半以降、日本の彫刻家を記録すると同時に、少しでも多くの方々に彫刻の素晴らしさに触れ、楽しんでいただけるよう願いを込め前館長渡辺泰裕(1934―2009)により創設されました。
昨年(2009)7月に逝去まで、彫刻家そしてその彫刻作品を愛し、渡辺泰裕自らの“まなざし”で蒐集された、収蔵作品256点は、高い評価をいただいております。また、時代に応じて、彫刻家が大作を発表する機会として「野外彫刻シンポジウム」を開催し、若い作家の発表の場としては、展覧会企画など、幅広く力を注いでまいりました。
本展は、『渡辺泰裕のまなざしの中のかたち』と題し、収蔵作品の中から、ブロンズを素材とした作品、朝倉響子、川崎普照、西常雄、
堀進二、舟越保武、(敬称略収蔵順)を中心にご紹介いたします。
「彫刻に親しみ楽しんでいただき、彫刻とのひとときを過ごされた皆様が、作品よりなにかを感じ、心に残るものがあったとしたら、私どもにとってもこれ以上の幸せはありません。」
前館長が現代彫刻美術館に込めた願いを、私たちは継いでまいります。
どうぞ ごゆっくりご覧下さい。