この度MOA美術館では、新春を寿ぎ、江戸時代の当世美人などを描いた肉筆浮世絵の名作を展示致します。
絵師が直接筆を取り描いた肉筆画は、衣裳模様の細密な表現や賦彩の鮮やかさなどに、版画とは違った味わいがあります。富裕な客層からの依頼によって制作されることが多く、なかには大名などの上流階級が私的に愛玩した例もあります。
本展は、勝川春章の代表作「雪月花図」(重要文化財)をはじめ、菱川師宣、宮川長春、喜多川歌麿、葛飾北斎らが描いた肉筆浮世絵約30点を展観し、その魅力に迫ります。新春のひと時、江戸に生きた人々の憧れに思いをはせつつ、華やかな肉筆浮世絵の世界を是非ご鑑賞下さい。