「おもちゃ絵」とは、見て楽しむだけでなく、工作したり遊ぶために、さらに遊びながら学べるように作られた実用の浮世絵版画です。絵を切り抜いて、貼ったり組み立てて立体に仕上げる、現在のペーパークラフトのような「立版古(たてばんこ)」、なぞなぞ遊びの「判じ絵」、図鑑のような「もの尽くし絵」、折りたたんだりめくったりして絵が変わる「変わり絵」、その他「着せ替え絵」、上下絵など、バラエティーに富んでいます。子どもだけでなく、立版古など複雑なものは、大人も楽しんだことでしょう。
おもちゃ絵は実際に遊ぶという性質上、消耗品として捨てられてしまう運命にあり、現存しているものは大変貴重です。限られた紙面の中に、素晴らしい構図で当時の風俗や流行などが凝縮された、ワクワクするような魅力あふれるおもちゃ絵の世界をご紹介します。
※会期中、展示替えをおこないます
前期3/26(土)~4/24(日)
後期4/26(火)~5/29(日)