開館より10年目の秋を迎えるサトヱ記念21世紀美術館では、加須市ならびに加須市教育委員会と共催により、没後50周年および新・加須市誕生記念として『斎藤与里展~郷土を愛した日本近代洋画の先駆者~』を開催いたします。
斎藤与里(1885-1959)は岸田劉生、高村光太郎らとフュウザン会を結成し、またゴッホやセザンヌを日本に初めて紹介するなど、日本近代美術市場に重要な役割を果たした芸術家です。20世紀初頭にフランスに留学して以降、日本人独自の油彩画を描くことを志し、牧歌的で詩情豊かな風景や人物を描くことに辿りつきます。本展では、日展、東光展などに出品された代表作品を中心に、ご遺族により加須市に寄贈され修復を終えた作品など70点余を一堂に集め展示いたします。郷土が生んだ日本を代表する芸術家の功績を再認識する機会となれば幸いです。