洋画家・松澤茂雄氏の作品を紹介する展覧会「松澤茂雄展 光粒の海へ」を開催いたします。
松澤氏は1929年千葉県市原市生まれ。千葉師範学校(現 千葉大学)卒業後、教師となりますが、画家・猪熊弦一郎氏と出会い、人物画の指導を受けるようになります。その後、抽象画に取り組み、1956年に第1回シェル美術賞佳作賞を受賞。この頃から市川市に居を構え、創作を続けています。1960年代からはヨーロッパやシルクロードなど各国を旅しながら制作に励み、再び具象画に取り組みます。1980年に第3回現代の裸婦展で大賞を受賞。2003年には市原市水と彫刻の丘で展覧会が開催され、2005年には市川市民文化賞スウェーデン賞を受賞しています。
砂浜に横たわり、穏やかな表情でまどろむ女性。光に包まれ、立ち上がろうとするバレリーナ。ライフワークとする点描画法で描かれた女性像は、深い優しさと気品に溢れ、観る者を包み込む柔らかな輝きをまとっています。本展では10代の頃に描かれた作品から近年の作品約40点を展示し、今年81歳となる松澤氏の画業を振り返ります。陰影に富んだ繊細な輝きを宿す、松澤氏独自の美の世界をどうぞご堪能ください。