戦後65年となる今年2010年、日本写真家協会は創立60周年を迎えます。その記念写真展「おんな―立ち止まらない女性たち」では、終戦から現在に至るまでの日本の女性たちにスポットをあて、60余年のその歴史をビジュアルに辿(たど)ります。
敗戦後の困窮の中で日本の家族を支えたのは、まさにお母さんたちの「生きる力」でした。さらに女性たちは、世界中が驚くほど目覚ましい日本の復興と発展に、大きく貢献しました。またその力は、高度成長とその担い手を支え、近年は世界を舞台に多くの日本人女性が様々(さまざま)な分野で素晴らしい活躍をしています。その後日本の社会は成熟期を迎え、停滞と混沌(こんとん)の様相を見せていますが、女性たちはこの「生きる力」を原動力に、その個性と能力を発揮して、この国のさらなる発展に寄与することでしょう。
今回の企画展は、写真の持つ「記録」と「表現」という特性を生かして、戦後の日本の歴史をふりかえり、日本社会の再建の一翼を担ってきた女性たちの行動の神髄に迫ります。