中辻伸は1947(昭和22)年川崎市に生まれ、幼少の頃から絵画に才能を発揮し、さまざまな展覧会に入選入賞してきました。就職後もアートディレクターとして各地のモニュメントづくりに活躍し、1980年の川崎市美術講座で<彫塑>を受講し、圓鍔勝三、元規両先生の指導を受けてから本格的に彫刻家としての道を歩みました。日展、日彫展を主な活動の場としてきましたが、その作品の根底には日展彫刻としては異色と感じさせる宇宙観を内在する絆を強く意識した作品群を制作し続けています。
今回の彫刻展を機に中辻自身の作品への集大成に向かう今後に注目していきたいところであります。