大和文華館は戦後間もない昭和21年に財団法人として設立されました。作品の収集は財団法人の設立とともに始められています。その後、「美のための美術館」という構想を実現するために、14年間の長い準備期間を経て、昭和35年10月31日に「大和文華館開館記念特別展」によって開館しました。この展観には781件の所蔵作品から絵画、書蹟、陶磁、漆工芸など、幅広い分野に渡る58件が展示されています。開館後も作品の収集は続けられ、現在、所蔵作品は約2000件となり、その中には国宝4件、重要文化財31件が含まれています。本年、大和文華館は開館50周年を迎えます。50周年を記念する最初の展覧会は大和文華館が所蔵する日本の絵画・書蹟の名品展です。この展覧会では、「寝覚物語絵巻」、「一字蓮台法華経」、「婦女遊楽図屏風(松浦屏風)」の国宝3件、重要文化財17件、重要美術品5件を含む73件の作品を展示し、新収品の岡田為恭筆「春秋鷹狩茸狩図屏風」を初公開します。美術館の活動には、常に所蔵作品が深く関わり、美術館の特色は最も所蔵品に表れます。リニューアル工事を終えた新しい美術館で、理想とする「美のための美術館」のために収集された名品の数々をお楽しみください。
※会期中展示替を行います
前期:10/2(土)~11/14(日)
後期:11/16(火)~12/26(日)