鎌倉は、武家による初めての政治都市で、この地で生まれた武家文化は現在まで続く日本文化の基礎の一つとなりました。
鎌倉では鶴岡八幡宮と海岸まで一直線にのびる若宮大路を中心として独特な都市づくりが行われました。周囲の山稜部には外からの交通路として切通が開かれ、海岸には海上交通の拠点として和賀江嶋がつくられました。また、谷戸は切り開かれて建長寺などの寺院が造営され、山ぎわには武家や僧侶の墓所である「やぐら」が多数つくられました。
近年の発掘調査により、鎌倉の都市づくりや人々の生活、信仰の様子がより明らかになってきました。今回の企画では、世界遺産登録を目指す「武家の古都・鎌倉」の最近の発掘調査の成果を中心に展示します。