最後の浮世絵師とも明治の広重ともいわれる小林清親展を二回に分けて開催します。
幕臣として維新の動乱に巻き込まれながらも写真術や油絵を学んだ清親は、それまでの浮世絵にはなかった「光線画」と呼ばれる新しい感覚で光と影を描き、文明開化の世に好感をもって迎えられました。
その後、清親は画風を一転、「清親ポンチ」なる鋭い風刺画や挿絵を残しながら、広重に強い影響を受けた風景画も多く描いています。
後期(11月3日~12月12日)は『小林清親・広重への郷愁』と題し、広重に回帰した清親の「武蔵百景」や「日本名所図會」を、創作のヒントとなった広重の「名所江戸百景」などとともにご覧いただきます。