大永5年(1525)~天正元年(1573)、約50年間にわたり北近江を支配した戦国大名浅井三代(亮政・久政・長政)は、全国的にみれば極めて小さな戦国大名である。しかし畿内から東海・北陸・東国へ向う要衝に位置したため、一躍歴史の表舞台に踊り出たのである。また三代目の長政は、織田信長の妹・お市を妻としながら、信長に立ち向かい敗れた悲劇の武将である。しかしその娘である三姉妹(茶々・初・江)は、それぞれ波瀾万丈の生涯をおくり、安土桃山時代から江戸時代の政治史に大きな役割を果たした。
今回の展覧会では、浅井三代とその居城であった小谷城に焦点を据え、企画展を開催する。この展示によって、浅井三代の歴史と資料、小谷城の姿を広く紹介し、その歴史に果たした役割を再確認して頂ければ幸いである。また小谷城跡や城下町の出土資料も公開する。